いちばん大切なことは、子どもの中に。

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    くじらぐみのおむすびの日といえば、一駅先まで遠出をするのがお決まりです。たくさん歩くので、歩きながら子どもの呟きがポロポロでてくるひととき…。家族のこと好きなアニメのこと、お休みの日のこと。「そんなことおもってるのね!」とみんなのことを知れる、ただの移動時間ではない大事な時間です。


    先日のおむすびの日も、めーぷる保育園の近くまで目指そうと歩いていました。その時突然、Sくんから

    「今ニューヨークって大変なんだよ?知ってた?」という問いかけが。

    いるか組の時はかなり怖がりだった彼。あんまり深く掘り下げたら泣いてパニックになるのでは…?と思い、担任は「そうだねぇ」とだけ返しました。

    そんな心配は他所に、彼が素敵な言葉をポロポロ紡ぎ始めました。


    Sくん(以下、S)

    「今ね、黒人って肌の黒い人が殺されちゃったんだよ、大変じゃない?」

    担任保育士(以下、保)

    「そうだねぇ、そのことをきいてどうおもったの?」

    S「肌の色が違うだけで殺されちゃうのは、違うと思う」

    保「そうだね…肌の色が違っても、大事な家族がいるのは変わらないし、悲しいよね」

    S「そうだよね…だからさぁ、鉄砲じゃなくて、水鉄砲にすればいいんだよ!そしたらみーんな楽しくなって誰も死なないよ!そんでさ、どうしても解決できない時はさぁ、じゃんけんとか、話し合いで決めればいいんだよ!」


    帰り道でも、こんな話が。


    S「戦争ってなんで起きるか、知ってる?」

    保「うーーーん、むずかしいねぇ」

    S「あのね、お父さんが教えてくれたよ、あのね、例えばおまんじゅうが三つあって、人が二人いるとするでしょ?それで一個ずつ食べて、もう一つ余るじゃん。その一つをね、半分かできなくて喧嘩になっちゃうのと同じなんだって」

    保「そうだねぇ。はんぶんこできる優しさがあったら戦争は起きないね。今みんなコロナで悲しいけどさ、その悲しい気持ちを誰かを傷つけることに使うんじゃなくて、一緒に頑張ろうって言える優しさがあったら、アメリカの人も殺されなかったかもね」

    S「そうだね…戦争が起きたらやだな。だってお父さんとお母さんにも会えなくなっちゃって働くんだって。キッズにもこれないし。」

    保「そうだね…みんなが大きくなる頃には、世界から戦争がなくなってたらいいなぁ」


    ちょうどその頃、みんながお気に入りの池(Sくんはプールと呼ぶほどお気に入り)が目の前に見えて、いつも通り遊び始めました。


    ***


    自分の身の回りに起きていること以外のことにも世界が広がっているSくんの姿に、まずはとにかくびっくりでした。またかなり怖がりで未知の世界や空想の世界の怖いものがとにかく苦手だった彼が、遠い国で起きていることに目を向けて彼なりに考えている姿に感心しました。


    ほんとだねぇ。鉄砲じゃなくて水鉄砲なら、みんな悲しくならなくて楽しいのにねぇ。

    肌が色が違くても、話し合えば分かり合えるのにね。


    ***


    もあなキッズの子どもたちは、大人から見たら些細なことで毎日のようにけんかをしています。手で、言葉で、全力でぶつかって自分と他者の想いがそれぞれあることを知ります。

    (もちろん大人は大怪我にならないように見守ります。)時には怪我(押され痛かった、など…)や言葉を通して、傷つけられて痛かった、傷つけてしまってお友達が泣いてしまい自分まで悲しくなった…そんな経験をたくさんしています。

    彼も今までの育ちでたくさんけんかをしてきました。その経験の中で、傷つけ、傷つけられた痛みや悲しさ、時に分かり合えなかった悔しさを知っています。だからこそ遠い国の肌の色の違う人の痛みにも寄り添えたのかな。そんな優しい気持ちが育っているとしたらしたら嬉しいな。


    そして「どうしても解決できない時は話し合えばいい」という彼の発言。分かり合えなくて苦しい時もあるけど、話せば分かり合える。そんな当たり前のようなことで、大人はすぐ忘れてしまうことを、彼は知っているのです。


    どうしても大人は子どもに「何か教えよう」としてしまうのです。でも本当は、子どもから大人に教わることの方がずっとずっと大きい。そのことを忘れずに保育を楽しんでいきたいです🍀



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      • 1970.01.01 Thursday
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      • 20:30
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      森のようちえん めーぷるキッズ

      めーぷるキッズは、横浜市都筑区にある3歳児から5歳児の認可外保育園です。めーぷるキッズは「森のようちえん」スタイルを取り入れ、自由な保育環境を確保するため、あえて認可を受けないことを選択しました。都会にある自然環境の中、こどもが主役の保育をしています。
      運営法人:NPO法人もあなキッズ自然楽校

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